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失敗しない仏壇の処分方法

仏壇
Nose Kohei

はじめに

仏壇を処分する際には、宗教の両方を考慮する必要があります。まず、仏壇に対する敬意を表し、適切な方法で処分することが大切です。

宗教への配慮

供養の重要性

仏壇を処分する前に、僧侶による供養を受けることが一般的です。これにより、仏壇に宿るとされるを鎮め、次のステップに進む準備をします。

寺院との相談

処分方法については、所属する寺院に相談することが推奨されます。寺院によっては、仏壇の引き取りや供養方法についてサポートを提供している場合があります。

法の遵守

廃棄物処理法

仏壇を単なる廃棄物として処理する場合、廃棄物処理法に従う必要があります。仏壇の材質や大きさによって、特別な手続きが必要になることがあります。

専門業者の利用

大型の仏壇や特殊な材質を使用している場合は、専門の処分業者に依頼することが安全かつ確実です。業者は適切な方法で仏壇を処理し、法的な責任も負います。

その他、仏壇の処分には、居住地の自治体のルールに従う必要があります。自治体によっては、仏壇を粗大ごみとして扱う場合もあれば、特定の方法での処分を求める場合もあります。また、環境保護も考慮する必要があります。可能であれば、リサイクルや再利用を検討し、持続可能な方法を選ぶことが望ましいです。

仏壇を処分する5つの方法

仏壇の処分について、以下の5つの方法が一般的です。それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、ご自身の状況に合わせて選択してください。

お寺に引き取ってもらう

菩提寺がある場合、閉眼供養をした後に引き取ってもらえることがあります。

  • メリット: 供養と引き取りをセットで行える。
  • デメリット: 寺院によっては引き取りを行わない場合もある。

仏壇店に引き取ってもらう

仏壇の処分や引き取りを行っている仏具店も多く、閉眼供養から処分まで対応している店舗もあります。

  • メリット: 閉眼供養と処分をまとめて依頼できる。
  • デメリット: 処分費用が高い場合がある。

粗大ごみとして処分する

閉眼供養をした仏壇は、宗教上は木の箱として粗大ごみとして出すことができます。

  • メリット: 処分費用が安い。
  • デメリット: 粗大ごみの最大サイズを超えると収集不可になる場合がある。

業者に処分を依頼する

処分を専門とする業者に依頼することもできます。

  • メリット: 自宅から仏壇を引き取ってもらえる。
  • デメリット: 費用が比較的高い。

買取店やリサイクルショップに持って行く

仏具を買い取っているショップやリサイクルショップに売却することも可能です。

  • メリット: 価値のある仏壇なら買取金額を受け取れる。
  • デメリット: 仏壇を取り扱わない買取業者もある。

仏壇の処分を検討する際には、まず閉眼供養を行うことが重要です。これは、仏壇に宿るとされる霊を鎮めるための儀式です。供養を行った後、上記の方法の中から選択し、処分を進めていくことになります。宗派によっては特有の処分方法があるため、所属する宗派の教義に従った処分を行うことが望ましいです。

仏壇を処分する際の注意点

  • 閉眼供養を行う: 仏壇に込められた魂を抜き取るための閉眼供養を行います。これは、仏壇をただの物として扱うのではなく、故人や先祖への敬意を表し、魂を安らかにするための重要なプロセスです。
  • 仏壇内のチェック: 位牌や遺影、その他の大事なものを一緒に処分してしまわないよう、仏壇のすみずみまで確認してください。
  • 宗教・宗派に即した処分を: 宗派によって処分方法が異なる場合があるため、所属する宗派の教義に従った処分を行うことが望ましいです。
  • 親族と相談する: 仏壇の処分は家族にとって重要な意味を持つ行為です。家族や親族と相談し、合意の上で処分を進めることが大切です。
  • 自治体のルールを確認する: 仏壇を粗大ごみとして処分する場合は、自治体のルールに従う必要があります。事前に魂抜きが必要など、一定の条件を満たす必要があるため、各自治体のルールを確認しましょう。
  • 専門業者の選定: 不用品回収業者や遺品整理業者を利用する場合は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。不法投棄や過剰請求などのトラブルを避けるためにも、実績や料金、口コミなどを確認してください。
  • 環境への配慮: 処分する際には、環境保護も考慮する必要があります。可能であれば、リサイクルや再利用を検討し、持続可能な方法を選ぶことが望ましいです。

仏壇の閉眼供養

閉眼供養とは?

閉眼供養とは、仏壇やお墓などに込められている魂を抜き取り、神仏や霊が天から降りて来る機能を止めるための儀式です。主に、仏壇やお墓の撤去・引っ越しなどの際に執り行われます。仏壇は先祖代々の魂が込められている大切な仏具なので、やむを得ない理由で撤去する際には、故人の魂を丁重に扱うためにこの儀式が行われます。また、ご遺族の罪悪感を軽減する目的もあります。

閉眼供養の流れ

閉眼供養は、以下のような流れで行われることが一般的です:

  1. 僧侶による供養:仏壇に対して僧侶が読経し、供養を行います。
  2. 魂の抜き取り:読経によって仏壇に宿る魂を抜き取ります。
  3. 仏壇の撤去:供養が終わった後、仏壇を撤去することができます。

閉眼供養は、仏壇をただの物として扱うのではなく、故人や先祖への敬意を表し、魂を安らかにするための重要なプロセスです。宗派によっては「魂抜き」「お性根抜き」とも呼ばれ、また浄土真宗のように閉眼供養の代わりに別の儀式を行う場合もあります。

閉眼供養のお布施はどのくらい用意すればいいのか?

閉眼供養を行う際には、お布施として僧侶に感謝の気持ちを表す金額を用意することが一般的です。お布施の相場は、地域や宗派、寺院との関係によって異なりますが、一般的には3万円から10万円程度が目安とされています。お車代として5,000円から1万円程度を別途用意することが一般的です。

ただし、これらの金額はあくまで目安であり、最終的な金額はご自身の経済状況やお寺との関係性を考慮して決定することが重要です。また、お布施は無理のない範囲で行うことが基本とされていますので、不安な場合は所属する寺院や僧侶に相談すると良いでしょう。

お布施を用意する際には、新札を用意し、金封に入れるのがマナーです。そして、閉眼供養の儀式が終了した後に、僧侶に対して「ささやかではございますが、こちらはお礼です」と伝えて渡すのが一般的な流れになります。

仏壇を売却する場合

仏壇を売却する際の注意点

仏壇を売却することは可能ですが、いくつかの注意点があります。一般的に、仏壇は買取に出すことが難しいとされていますが、以下の方法で売却を試みることができます:

  • 専門の買取業者に依頼する: 仏壇・仏具の買取を専門に行っている業者があります。これらの業者は、高価な木材や金箔、漆を利用している仏壇や、工芸品としての価値がある仏壇など、特定の特徴を持つ仏壇の買取を行っています。買取前には必ず「閉眼供養」を行う必要があります。
  • ネットオークションやフリマアプリを利用する: 個人間での売買を行うことができるネットオークションやフリマアプリを利用する方法もあります。ただし、この方法ではトラブルのリスクがあるため、注意が必要です。
  • リサイクルショップに持ち込む: 手軽に売却できるため、急いで処分したい場合にはリサイクルショップに持ち込む方法もあります。しかし、仏壇は古美術品として扱われることが多く、買取金額はそれほど高くない場合があります。
  • その他の処分方法: 焼却供養やお寺での処分、介護施設や保育園、商店街で必要としている場合もあります。古いものであれば歴史ある物として飾られる可能性もあります。

仏壇はいくらで売れるのか?

仏壇の買取価格は、その仏壇の状態、材質、製造年、ブランド、市場での需要などによって大きく異なります。一般的に、通常の仏壇の買取相場は数千円〜数万円程度とされています。しかし、特に価値があると判断される仏壇、例えば高価な木材や金箔、漆を利用しているもの、工芸品としての価値があるものは、もう少し高い価格で買取される可能性があります。

買取業者に依頼する際のポイント

  • 実績と信頼性: 業者の実績や信頼性を確認することが重要です。長年の経験がある業者や、多くの顧客からの良い評価を受けている業者を選びましょう。
  • 口コミや評価: ネット上の口コミや評価サイトを参考にして、他の人の経験を確認します。良い口コミや高い評価が多い業者は信頼できる可能性が高いです。
  • 買取価格の比較: 複数の業者の買取価格を比較することも重要です。一括査定サービスを利用すると、複数の業者から査定を受けることができ、最も高い価格を提示する業者を選ぶことができます。
  • 専門性: 仏壇・仏具の買取を専門に行っている業者を選ぶことが望ましいです。専門業者は、仏壇の価値を正しく評価する知識と経験を持っています。
  • 査定方法: 出張買取や宅配買取など、査定方法が自分にとって都合の良い業者を選びます。仏壇は大きくて重たいため、出張買取を行っている業者が便利です。
  • 閉眼供養の有無: 仏壇を買取してもらう前には必ず「閉眼供養」を行う必要があります。この儀式を理解し、対応している業者を選ぶことが大切です。
  • キャンセルポリシー: 査定後にキャンセルが可能かどうか、キャンセルした場合の費用負担があるかどうかを確認します。

これらのポイントを踏まえて、仏壇の買取業者を慎重に選ぶことが重要です。

買取業者に依頼し売却する手順

買取を検討する際には、以下のステップを踏むことが重要です:

  1. 閉眼供養を行う: 仏壇を売却する前には、閉眼供養を行い、仏壇に宿るとされる魂を抜き取る必要があります。
  2. 買取業者の選定: 信頼できる買取業者を選び、査定を依頼します。専門の買取業者は、仏壇の価値を適切に評価してくれます。
  3. 査定を受ける: 業者による査定を受け、買取価格を提示してもらいます。
  4. 買取契約を結ぶ: 査定結果に納得がいけば、買取契約を結びます。

まとめ

仏壇の処分を進める際には、所属する寺院や専門家に相談することをお勧めします。これにより、宗教的、法的な側面を理解し、適切な手順を踏むことができます。また、仏壇以外のものは引き取り不可になる可能性があるため、位牌など魂が入っているとされるものは自分で処分する必要があります。仏壇を買取業者に依頼する場合は、仏壇の状態や市場価値を考慮した上で、適切な価格を提示してくれる買取業者を選びましょう。

遺言・相続専門の当行政書士事務所では、街の身近な法律家としてお客様に寄り添い「安心」「丁寧」なサポートを心がけております。遺言・相続はもちろんですが、仏壇や空き家に関するご相談にも対応させていただきます。お気軽にお問合せくださいませ。

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この記事を書いた人
野瀬 航平
野瀬 航平
株式会社アンモライト代表取締役/ノア行政書士事務所代表
1995年3月生。中学校教員を勤めた後、学生時代のアルバイト先へUターン。日本一のカラオケ企業を志すも失敗。▶不動産業で再スタートし、大手賃貸仲介・管理会社から、士業連携の売買仲介・コンサル会社を経て起業。▶相続放棄された地方の空き家を再生し、利回り30%で運用中。■保有資格: 行政書士/宅地建物取引士/FP2級/賃貸不動産経営管理士 ■第35回SASUKE出場
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